年の瀬が迫りましたが、クリスマス期の消費文明がひときわ虚ろに感じられる年末です。この12月、パリはひどい大気汚染にみまわれ、6日間も車両制限(偶数の日は偶数番号、奇数の日は奇数番号のみ通行可能)が行われました。そんな日常の中で、「アレッポ住民を救え」と呼びかけるシリア人などの集会に、足を運びました。世界史上で最も古い都市のひとつが廃墟になり、 シリアの民主化を求めた勢力が潰され、国際社会はそれを止められませんでした。
・11月のアメリカ大統領選挙、フランスの保守・中道の大統領候補者選など、4つの欧米の選挙についてレイバーネット日本のコラムに書きました。
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・12月19日の夜、ベルリンのクリスマス・マーケットにトラックが突っ込むテロが起きました。今年7月14日の夜、ニースのときと同じ手口です。身の回りのすべての物を使って殺戮を行え、とジハーディズムのマニュアルに書いてあるそうです。それでもわたしたちは、恐怖に陥らずに生きています。
・フランスではヴァルス首相が大統領選に出馬するために辞任し、「緊急事態」令が失効したため、「緊急事態」を延長する法案が再び議会にかけられ、なんと来年の大統領選と総選挙後の7月15日まで延長されることになってしまいました。この非常時法がテロ防止に効果があるかは疑問だという国会内の報告書があり、人権諮問委員会(CNCDH)をはじめ、人権団体などから早く正常な法治国家に戻るべきだと要請されていますが、テロや未遂がつづく中、増大した行政と警察の権力を当事者たちは手放したくないのでしょう。